「形の旅」







美術家の著者が「三遠南信の美の形」を求めた記録。

発売中


「形は美しくなければならない。
形は美しくあるために生まれ、
美しくあることで成就する。」の信念の元、
美術・デザイン・建築・陶芸と多岐に渡る活動の中で、
出会った物たちや、人々について語る。

ご購入は春夏秋冬叢書


味岡伸太郎著、写真 宮田明里・山本宏務
定価・3,150円(税込)
B6判/ハードカバー/256頁
ISBN978-4-901835-31-2 C0370



春夏秋冬叢書
http://www.h-n-a-f.com
book@h-n-a-f.com



目次


●円空と木喰。
巣山の円空。
巣山へ。 円空作白衣観音。





東三河の円空仏
東三河には紹介したものの他、四体の円空仏がある。豊川市下長山町・徳宝院の不動明王像は像全面が摩滅しているのが残念だが、円空仏の片鱗はよく残している…


西尾の円空。
西尾浄名寺聖観音。
市川の木喰。
木喰仏。 徳蔵寺子安観音。 市川の鍋づる万灯。
渥美古窯。
伊勢に続く道。 蓮弁文壺と秋草文壺。 渥美の窖窯。

民家の形。




釜屋建て望月家住宅。
高度経済成長の波。
私が中学生だった頃、豊橋には馬が引く荷車が普通に行き交い、道路の馬糞は日常の光景だった。同じ頃、中学校の先生が発売されたばかりのスバル360に乗って通勤しだす。一般の人々に車の普及が始まったのだ…

高度経済成長の波。 望月家住宅。 窓。
躙り口。 盆栽。
大林製糸土蔵。 大林製糸土蔵とは。 保存の必要性。
満光寺庭園。

●民俗の形。
絵心経。
絵馬。
ざぜち。
幣。
祭りには柱を立てる。 天門幣とひいな。
花。
作らずして成る美。 商標(ステンシル)。 さきやまの鋸。




さきやまの鋸。
山林内で木を伐る人たちと、荒削りする、そま職人たちを合わせて、さきやまと呼ぶ。さきやまが使う鋸は伐木の太さによって大中小を使い分け長い伐木の玉切りには、丸太の太さによって鋸を決めた…


花祭りのゆはぎ。 縞帳。



花祭りのゆはぎ。
東栄町古戸の花祭りで、宮人と呼ばれ、祭りを司る長老たちが羽織る物を「ゆはぎ」と呼ぶ。他地区の花祭りでは見かけない、淡い茶褐色で丈の短い羽織のようなものだ…

松飾り。
面形から。 
時代の形。 田楽。

●広告の形。
包。 土産。
サミゾチカラコレクション。
最初の出会い。 佐溝力万久煙草コレクション。
新装 看板と広告の資料館。



サミゾチカラコレクション。
私が佐溝氏と出会ったのはつい最近のことである。行きつけの喫茶店で彼がホーロー看板の展示をしていた。忘れられた広告の原風景がそこには並べられていた。強烈な色彩、直接的な文案、簡素な図案、描き文字。コピー、イラストレーション、タイポグラフィ等という現代の言葉には当てはまらず、完成度という尺度では語ることが無意味なものたちである。しかし心を引きつけずにはおかない…

縁起物。
縁起を買う。 宝船。 鷽。
熊手。 風車。 御札。 左義長。


●文字の形。
村芝居のタイポグラフィ。
古橋懐古館。
鳥居の形。
鳥居とピクトグラム。 二つの鳥居。 鳥居と錯視。
林隆男。


●人の形。
画家山本鉄男。
大澤華空。

●旅の形。
芭蕉の旅。
伊良湖白。 「草木塔」知多〜伊那の旅。
旅の形。後書きに代えて