ブログ 建築 壁打ちのある家

▼2009-12-14 11:36
上棟式

娘の家の上棟式が12日にあった、上棟式には餅投げがつきものだったが、市街化がすすみ昔からの風習もかわっているようだ。私が子供のころには、建前が始まれば夕方が待ち遠しかったものだ。近頃の子供達は塾などで忙しいのか、なかなか集まらず少しやきもきしたが、日が陰りだすと、人も集まり無事終了。娘のイラストと私の文字で手ぬぐいを制作。餅と一緒に投げた。馬鹿ほど高いところに上がりたがるというが、時にはいいものだ。







建築のデザインも担当している。


▼2010-04-06 19:00
壁打ちのある家、撮影日記[1]

設計を担当した娘の家が一応完成。外観の特徴は娘の旦那がテニスコーチということで、外壁に壁打ちがあること。それも土地の関係から、南にである。全てのデザインはそこから始まった。



日照を取り入れるため、残りの南面は総ガラス。そのおかげで、1階の部屋にも光は充分にそそぎ、広々した階段室を通して北に配置した居間も明るい。2階廊下の手すりは欅のカウンター兼用。日溜まりのティータイムにぴったりだろう。



居間には先に制作した机もすでに搬入したが、まだ引っ越しが終わらず、生活感がないため、紹介は次回以降のお楽しみ。





玄関は御影石の乱貼り、石を選びパズルのように組み合わせるのが面白い。職人さんを待たせるわけにはいかないので、常に即決、やり直しのきかない作業だが、それがまた楽しみである。(実は、玄関ポーチもまだ清掃前でよく見えないのが残念。)玄関左には余った石を使った光彫刻を近日中に制作予定。

 手前味噌のようだが、住宅をデザインし完成する度、つくづくそこに住む人が羨ましいと思う。私の住む自宅は設計者に多くをまかせてしまったため、無駄が多く、細かな配慮に欠ける。途中、随分直したが収まりも気に入らない。そして、なによりキッチンの使い勝手が悪い。女房に悪いことをしてしまったと、今以て反省しきり。それが自ら建築を学ぶことになった理由である。この後悔も反面教師と思えば諦めがつく。なにより、依頼者に、この失望を味わせないだけでも、失敗に意味があったと思っている。
 この後、夕刻、引っ越し後、外構完成後と撮影する。その都度、報告予定。まずは、私自身が楽しみにしている。


▼2010-04-13 13:35
壁打ちのある家、撮影日記[2]

壁打ちのある家。夕景編。少しづつ、生活感が漂いだし、良い感じになってきた。南面の壁打ち越しに、光の入ったサンルーム。土の部分はアスファルトになる。



初孫の「旭」。デザイナーの松永真さんに「今事務所は孫の託児所となって大変です」と言ったら、「孫は可愛いだろ」の一言。確かに。階段は一般住宅としてはかなり広い、有効で1230mmある。



この住宅は収納が多い、収納のコストと比較して収める品の価格は釣り合うのか、という議論はさておき、住宅新築時の収納スペースは、可能な限り、大きくとるべきである。せっかく美しく完成しても、物がはみ出しては効果も半減する。





トイレ、洗面、洗濯室、風呂は一直線に並ぶ、いろいろ作ったが、結果的にこのプランが、今のところ機能的にも良いと思う。




サンルームからみる夕暮れ。夏になると正面の小学校のプールから、子供たちの歓声が聞こえるだろう。暮れ行くころのティータイムもまた格別だが、はたして、娘たちにそんなゆとりがあるのか。それはいささか気がかり。階段吹き抜けの照明は欅の枝に和紙を貼った、かなり大きめのものを二つぶらさげている。



まもなく玄関ドアの左に光彫刻が完成する。とは言っても、なんのことはない。以前使用していた石垣の石を組み合わせて、光をいれるだけである。しかし、歴史がわずかでも、継続することは悪いことではないだろう。



光彫刻、駐車場、植樹が終わると、いよいよ完了。




▼2010-05-10 15:35

壁打ちのある家、撮影日記[2]

やっと連休が終わった。長いようで短い連休だった。連休は、湯谷の家の改造に全て費やしてしまった。最近は、湯谷だけでなく、娘にたのまれ、家具や照明を作ったりで、まるで大工か家具職人のように週末を過ごしている。(出来上がりはもちろん本職のようにはいかないが)
 日常的には、図面で指示して職人にお願いするのが当然で、自らが製作してはならないと考えるのが設計者の不文律でもある。そのため微妙なニユアンスは伝えることができず。常にマニュアル化されたものの組み合わせになってしまいがちである。微妙なニユアンスの必要なデザインを実現しようとすると、不可能ではないが、初めての仕事は危険率をみられ、とても高額な見積もりがでがちである。その上、必ず完成まで現場に付きっきりになってしまう。それなら、全て自ら手掛ければよいのだが、建築は大きく、一人ではできない。となると、図面で描ける範囲で納得できる形を選ぶことになる。それが不満だった。
 そんなことで少しずつだが手作りの部分を増やす試みをしている。娘の住宅では、照明と家具の一部を手掛けてみた。
 この敷地の地境には御影石の石垣が組まれていた。今回の建設でそれが崩れてしまった。再び石垣に組み直す必要もなく処分することにしたが、一部を再利用して玄関横に光を入れてみた。



自分で組み上げれば、なんでもないことだが、これを職人にお願いするとなると恐らく大変である。



玄関と階段上の吹き抜けには二つの大きな提灯を。欅の枝を組んで和紙を貼った。これも最近の住宅には定番のようにぶら下げている。



南からの夜景。



付録です。テレビ台まで造ってしまった。材質は楠。材料を目一杯使ったので木口に様々な傷が残る。それが、面白い。




▼2010-03-29 17:25

久しぶりの木工仕事。

娘にたのまれて、新居の居間で使う机づくり。しまい込んだ木工道具と材料が、一杯に広がってアトリエは俄木工所になってしまった。
 今年は湯谷の改装と家具作りも、自ら手がける予定だから、小手調べとしては手頃と始めたが、やはり慣れない仕事で取っかかりはいささか手間取った。手持ちの欅を3枚継ぎ合わせて天板を作成、脚は、最近手に入れた30cmの自動鉋盤が実力発揮、新兵器様々である。



職人のようにはいかないが、まあ、実力はこんなもんか。